2026年10月1日から、日本からEU加盟27カ国へ発送する取引について、eBayがDDPを必須化することになるとの連絡がきましたね。
対象になるのは商品価格が150ユーロ以下の取引です。
これまでDDU(着払い方式)で発送していたセラーさんにとっては、配送ポリシーや価格設定の見直しが必要になります。
本記事では、今回の変更から対象条件、そして具体的にどう設定を変えればよいのかまでeBay公式ページの情報をもとにまとめて紹介します。
ちなみに、EUの関税制度が以前とどう変わったのか、知りたい方は以下の記事を参考にしてくださいね。

この記事を書いた人

あやの
eBay輸出・国内物販・副業講師
eBay歴約4年、会社2社経営
これまでに120名以上の生徒さんをサポート
実際の経験をもとに、物販・副業情報を発信しています
そもそもDDPとDDUって何が違うの?
最近eBayを始めた方にとって「そもそもDDPとDDUって何が違うの?」と思っている方も多いのではないでしょうか。
以下の表でわかりやすくまとめました。
| 項目 | DDP | DDU |
|---|---|---|
| 関税の支払い方法 | セラー側が事前に支払う | 通関時に発生し、バイヤーへ請求される |
| バイヤーの受け取り時の支払い | 基本的になし | 関税・手数料の支払いが必要 |
| トラブルリスク | 低い | 受取拒否・返送・商品未着などが起きやすい |
それぞれ詳しく解説するので、参考にしてください。
DDPとは
DDPはDelivered Duty Paidの略で、関税や税金をセラー側があらかじめ負担したうえで発送する方法です。
バイヤーは商品を受け取る際に追加料金を支払う必要がなく、購入する時の金額も明確なので購入率アップしやすいというメリットがあります。
アメリカ向けに商品を発送する場合、すでにDDP発送必須必須になっていますが、EU発送も同様になるということです。
関税分を送料無料にして商品価格に含めるのか、送料として負担してもらうのかを決めなければいけませんが、セラーによって異なります。
関税を商品価格に含める(送料無料)にすると、商品が上位表示されやすいメリットはありますが、販売価格から手数料や関税が引かれる。
送料として負担してもらうと、SEOが低くなるかもしれないが、商品価格に含めたときよりも引かれる手数料や関税は低くなる。
USやEUのみ送料負担してもらう形にすれば、他国からみた商品価格は安く見える。
DDUとは
DDUはDelivered Duty Unpaidの略で、関税や税金が通関時に発生し、荷物の受け取り時にバイヤーへ請求される方法です。
バイヤーからすると「予想以上の関税支払いが届いた!」という理由で、受け取り拒否や返送のトラブルがあったのも事実です。
2026年10月1日からのEU向けDDP必須化の対象条件
2026年10月1日からの、EU向けDDP必須化の対象条件を以下の表にまとめました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 適用開始日 | 2026年10月1日(日本時間16時以降) |
| 判定基準 | 発送日ではなく取引が成立した日 |
| 対象商品 | 送料を除く商品価格が150ユーロ以下(150ユーロも含む) |
| 対象国 | EU加盟27カ国(UKは対象外) |
| 対象となる配送方法 | SpeedPAKを含むすべての配送方法 |
150ユーロを超える商品はDDU発送可能!
商品価格が150.01ユーロ以上の商品については、引き続きDDUでの発送も可能です。
ここでの150ユーロは送料を含まない商品価格のみで決まります。
同じAという商品があっても、商品価格のみで150.01ユーロの場合はDDU発送可能。
商品価格と送料を合わせて、150.01ユーロになる場合はDDP必須になります。
もし、DDU発送する場合は、関税拒否などのトラブルに巻き込まれないように対策を行っておきましょうね!

対象国はEU加盟27カ国のみ、UKは対象外
対象国は以下のとおりです。
オーストリア、ベルギー、ブルガリア、クロアチア、キプロス、チェコ、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイルランド、イタリア、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルク、マルタ、オランダ、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデン
UK(イギリス)はEU加盟国ではないため、今回の変更の対象には含まれません。
商品ページに「関税込み」が表示される
引用:ebay公式サイト
150ユーロ以下の対象商品で、かつ配送先がEU圏の場合、上記画像のように「includes import fees」「import fees may apply prior to delivery」といったメッセージが商品ページ上に表示されるようになります。
この表示があることで、「自分で関税を支払わなくていいんだ!」と安心して購入してもらえます。
逆にいえば、セラー側がDDP設定を行っていないと、この表示が出ない可能性があるため、商品ページでどバイヤーからどう見えているか一度確認しておくのもおすすめです。
DDUのまま発送し続けるとどうなるの?
適用開始日以降に、DDP発送必須の条件に当てはまるのにをDDUで発送した場合どうなるのかを紹介します。
商品未着(INR)でセラー不利判定になる
「関税支払い拒否・受け取り拒否」など関税が理由で商品未着(Item not received)のケースが開かれてeBayの介入が入った場合、該当ケースは自動的にセラー不利(Seller fault)として終了し、アカウントにDefectが付与されます。
この判定はアピールを行っても取り消すことができないため、注意が必要です。

関税に関するネガティブ評価が削除できない
「関税を支払わなければいけなかった」など関税に関するNegativeまたはNeutral Feedbackが残された場合も、削除してもらえません。
eBayでは、評価がその後の売れやすさに直結するため、避けたいところです。
セラーが今すぐやるべき3つの対応
では、私たちセラーは何をすべきなのか3つの対応を紹介します。
①商品価格・送料の見直し
DDP発送には、3ユーロの関税や配送キャリアの手数料といった追加費用がかかります。
これを商品価格に含めるか、送料に含めるかはセラー自身で決めなければいけません。
一括で商品価格を変更したい場合は、Seller Hub内のListingsからActiveをクリックしてください。
Editから操作でき、一度に最大2,000点まで修正が可能です。
価格を変更したいチェックボックスに、チェックを入れてください。
「Bulk Edit」を選択後、「Buy it now」を選択し、価格を一括変更できます。
②EU向けShipping Policyの新規作成
eBay.com(USサイト)上で、EU向けに送料を調整した新しいShipping Policyを1つ作成し、対象商品に適用する必要があります。
設定方法は次の2パターンがあり、eBaymagを利用しているかどうかに関わらず、いずれも共通の手順で作成できます。
方法①:EU向けとUK向けを同じShipping Policy内に設定する
USサイトでポリシーを作成したあと、eBaymag側でUKの設定を有効化することで自動的に読み込まれます。
- eBaymagを利用している人
- eBaymagを利用していないけど、簡単に設定したい人
上記に当てはまる人におすすめの方法です。
引用:ebay公式サイト
ポリシー内で「Expedited International Shipping」などを追加し、配送先を Europe (including UK) に設定してEU向けの送料を指定します。
そのあとに、同じポリシー内にもう1本サービスを追加し、配送先をUnited Kingdom(UK)のみに設定しましょう。
引用:ebay公式サイト
eBaymagを利用している方は、管理画面のUKタブで「他国サイトで配送ポリシーを調整する」をONにする
方法②:Rate TableでEU27カ国だけ送料を調整する
現在のWorldwide設定をベースに、Rate Table機能を使ってEU27カ国だけ送料を上乗せする方法です。
EU以外の国には、既存の送料そのまま適用したい場合におすすめです。
ただしRate TableはeBaymagでは読み込めないため、eBaymagを利用してUS以外のサイトへ販売している場合は方法①を選ぶ必要があります。
Worldwideを選択し、世界共通の送料を設定する。
Rate Tableの3点マークをクリックし、「Create new」を選択しましょう。
Rate TableでEurope(including UK)にチェックを入れてください。
自動で含まれるUnited Kingdomのチェックを外しましょう。
3ユーロと手数料分を想定した上乗せ送料をドル建てで入力する。
③作成したShipping Policyを対象商品へ適用する
eBaymagを利用していない場合は、先ほど説明した一括編集画面に移動しましょう。
Bulk editから対象商品を選び、一括編集で新しいShipping Policyへ変更します。
eBaymagを利用している場合は、USサイト側だけを変更しても自動同期で元に戻ることがあるため、eBaymagの管理画面上で対象商品にポリシーを割り当てる必要があります。
設定時に気をつけたいポイント
次に、設定する時に気をつけたいポイントを紹介します。
配送サービス名を選んだだけではDDP設定にならない
「SpeedPAK Expedited」のようなサービス名を選んだだけでは、DDP対応の設定が完了したことにはなりません。
必ず前述の手順に沿ってEU向けの送料設定まで行う必要があります。
バイヤー向けの「includes import fees」などの表示条件も、利用する配送サービスによって異なるため、設定に表示されているか確認をしておきましょう。
eBayの右上にある「Ship to」をEU圏のどこかの国に設定すれば、表示されているか確認できます。
eBaymag利用時は価格同期の確認も忘れずに
USサイトで商品価格を変更した場合、その変更がeBaymag上に正しく同期されているかを確認しましょう。
まれに、同期されていないときがあるので、必要に応じてEUの各サイトごとの価格補正設定も行っておいてください。
同期漏れがあると、想定していた価格転嫁がうまく反映されず、利益に影響が出る可能性があります。
EU向けDDP発送必須に関するよくある質問(FAQ)
最後に、EU向けDDP発送必須に関するよくある質問を紹介します。
Q.SpeedPAK以外の配送方法も対象になりますか?
はい、対象になります。
適用開始日以降に成立した対象取引については、SpeedPAKを含むすべての配送方法でDDP発送が必須です。
現在利用している配送サービスがDDPに対応していない場合は、対応しているサービスへの切り替えが必要です。
Q.3ユーロの関税はどのように課されるのですか?
EU制度上、150ユーロ以下の対象貨物に含まれる品目ごとに3ユーロの暫定関税が課される仕組みです。
実際の申告方法や請求単位は配送キャリアによって異なるため、詳細は利用中のキャリアに確認する必要があります。
Q.VAT(付加価値税)の扱いは変わりますか?
150ユーロ以下の対象取引では、これまで通りeBayがCheckout時にVATをバイヤーから徴収し、IOSSを通じて納付します。
今回新たに追加される3ユーロの関税や関連手数料とは別の扱いとなるため、注意してください。
Q.関税額をあとからバイヤーへ別途請求できますか?
関税額などを別出品や外部決済でバイヤーへ請求することは、eBayポリシー上認められていません。
必要な費用はあらかじめ商品価格または送料へ反映しておく必要があります。
Q.eBay.com以外のサイトから出品していても対象ですか?
出品しているeBayサイトに関わらず、日本からEU加盟27カ国へ発送される対象商品はDDP必須化の対象です。
判定は出品サイトではなく、発送元、配送先、商品価格、取引日によって行われます。
Q.適用開始日より前に成立した取引はどうなりますか?
今回は発送日ではなく、バイヤーが購入した取引日です。
適用開始日である2026年10月1日より前に成立した取引は、今回のDDP必須化の対象外となります。
まとめ
2026年10月1日から、日本発でEU加盟27カ国へ送る150ユーロ以下の商品について、配送方法を問わずDDP発送が必須になります。
対象商品なのにDDUのまま発送を続けると、関税を理由とした商品未着ケースではセラー不利になったり、ネガティブ・ニュートラル評価は削除してもらえなかったりします。
対応としては、以下のとおりです。
- 商品価格・送料の見直し
- EU向けShipping Policyの新規作成
- 対象商品への適用させる
という3つのステップを、適用開始日までに済ませておくようにしましょう。
本記事で詳しく解説しているので、参考にしながら設定してみてください。
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